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「現場監督って具体的にどんなことをしているの?」
「現場監督の仕事内容は見てるだけって本当?」
このような疑問をお持ちではありませんか?
現場監督とは、直接作業をするのではなく、現場全体を管理・監督する仕事です。
本記事では、現場監督の仕事内容に加え、現場監督に向いている人や必要な資格まで解説します。現場監督に興味がある方は、現場監督として働く準備をスタートしましょう。
工程管理は、工事が工期通りに終わるように、段取りやスケジュールを管理する仕事です。
工程管理では、作業工程を可視化するために工程管理表を作成します。工程管理表を元に、現場の作業員さんに進捗状況を確認し、必要に応じて工程管理表を修正をします。
工程管理表は、一般的にはバーチャート形式で作成されます。
バーチャート形式とは、縦軸に作業項目を、横軸には日時を記す形式です。必要な人員や資材などをメモする場合があります。
工程管理ができていないと、工期に遅れがでて、現場があわただしくなってしまいます。
そのような状況になると、品質や安全面に悪影響を及ぼしかねません。
また、遅れを取り戻すために追加で人を雇う必要が生じ、余計な予算がかかってしまう可能性があります。
しかし、建築や土木などの現場では、天候悪化や機械の故障など不測の事態が起こる場合があるため、全てが工程管理表通りに行くわけではありません。
不測の事態を考慮して予備日を設定するなど、問題が発生してもカバーできるような工程管理を行うことが大切です。
品質管理は、建物が設計書や仕様書通りに建設されているかを管理する仕事です。
品質管理する主な項目は以下の通りです。
これらは、項目ごとに定められた試験によって品質に問題がないか評価されます。
例えば道路工事であれば、アスファルトの混合率や厚さが評価基準です。
品質に問題がないことを証明するために、現場の写真を撮ったりして記録に残します。
万が一品質に不具合が発生した場合は、作業員さんに指示を出し、早急な対応が必要です。
品質管理の仕事は、顧客の満足度をあげたり、完成した建物を安全かつ長持ちさせるために欠かせない仕事です。
原価管理では、利益を確保するために予算を管理します。
原価管理でチェックするべき項目には、以下のようなものがあります。
これら全ての費用を把握し、予算を超えないような管理が必要です。
予算は施工計画などを元に決定するため、実際の施工費との間に差が生まれることがあります。
もし、差が生まれた場合は、利益を確保するために、施工計画や下請け業者の見直しが必要です。新しい機械や工法の導入が必要になる場合もあります。
原価管理のミスが発生すれば、会社の利益に悪影響を及ぼしかねません。原価管理は最終的な利益を正確に予測する力が必要です。
安全管理とは、施工に携わる作業員や周囲の安全を確保する仕事です。
特に建設業は、他の業種に比べても死亡事故などが多く、細心の注意を払う必要があります。また、人的被害だけでなく、物的被害にも注意が必要です。
安全管理の具体例は以下の通りです。
5S運動とは「整理」「整頓」「清潔」「清掃」「しつけ」の言葉の頭文字を取った言葉です。現場を常に清潔な状態に保つことで、安全性を保ちます。
KY活動とは現場で起こる危険を事前に予測することで、労働災害を未然に防ぐための活動です。例えば、足場を組む際に、落下する可能性を考慮して、安全帯を着用するなどです。
ヒヤリ・ハットとは日々の業務で危うく事故になりそうだった事例を指します。ヒヤリ・ハットの事例を収集・共有することで、事故の発生を未然に防止します。
例えば「高所から工具を落としてしまったが、下を通る人がいなかったため今回は事故に至らなかった」といった事例を共有し、作業員の安全に対する意識を高めます。
安全管理は人の命がかかわるため、現場監督の仕事の中でも最も重要な仕事の一つです。
現場監督の仕事はきついと言われることがあります。しかし、それ以上に大きなやりがいもあります。
ここでは、現場監督の仕事内容をきついと感じてしまう理由と、現場監督のやりがいをお伝えします。
現場監督がきついと言われる理由は、以下の通りです。
現場監督の仕事は、現場だけでなく事務作業も加わります。納期が遅れたり、何か問題が起きたりした場合は、現場監督が対応しなくてはいけません。その結果、残業時間が長くなってしまうことがあります。
また、現場監督は現場の責任者です。
安全、利益、品質などあらゆる面に気を使わなければいけません。もしトラブルや失敗があれば現場監督の責任です。
さらに、現場監督は上司や作業員、お客様など、様々な人とのコミュニケーションが発生します。
例えば、上司からの指示を職人に伝える際、負担の大きい指示の場合は、反発が起きる可能性があります。そのような場合でも、トラブルを起こさずあらゆる方面と円満にコミュニケーションを取る役割を担うのは現場監督です。
責任の重さや人間関係が原因でストレスを抱えてしまうことが、きついと感じる理由の1つです。
しかし、全ての現場監督がつらいわけではなく、ライフワークバランスが整っていたり、人間関係が良好な建設会社もあります。
現場監督を検討する際は、建設会社選びが大切です。
現場監督は大変なこともありますが、以下のようなやりがいもあります。
現場監督は建設のプロジェクトを最初から最後まで見届けます。
自分の担当した現場や建設物が完成したときに感じる達成感は、現場監督ならではのやりがいです。
弊社、起産建設の社員は、「引き渡しの瞬間が特に感慨深い」と語っています。建物が完成し、お客様から「ありがとう」と感謝の言葉をいただいたとき、現場監督になってよかったと実感するようです。
また、現場監督として携わった建物は形として残ります。
自宅はもちろん、公共施設などは将来多くの人が利用する建築物です。自分の担当した建物が使われることに、社会的意義を感じられます。
さらに、現場監督は以下のような様々な能力が必要です。
現場監督は日々の仕事を通して、様々なスキルを身につけられ、自分自身が大きく成長できる仕事でもあります。
現場監督の仕事は以下のような人に向いています。
現場監督は様々な人たちとコミュニケーションを取り、現場に関わる人たちをつなぐ役割を担います。
年上の職人に指示を出したり、無理な仕事をお願いしなければならない場面でも、やわらかい伝え方や、分かりやすい伝え方ができる人が向いています。
どんな人とでも良好な関係を築ける人におすすめです。
現場監督は現場の責任者であるため、責任の重さからストレスがかかります。仕事量の多さや、予期せぬ事態の発生に対応するために、残業もこなさなければなりません。
そんな中で現場監督をこなすには、精神的にも体力的にも優れている必要があります。
現場では、以下のような様々なトラブルで工事が中断されるケースがあります。
現場監督は、このようなトラブルが発生したときに、冷静に状況を把握し、的確な決断や指示を出さなくてはいけません。
冷静かつ対応力のある人は現場監督に向いています。
現場監督に必要な資格はありません。資格が無くても現場監督として活躍できます。
ただし、現場監督には建築や土木の知識が欠かせません。スキルアップを目指すには資格取得がおすすめです。
また、現場監督として転職する際に資格があると、一定の知識や経験を証明できるので有利です。
現場監督が持っておくとよい資格は以下の通りです。
資格 | 仕事内容 | 種類 | ポイント |
---|---|---|---|
建築士 | 建物の設計や 工事監理 | 一級 二級 木造建築士 | ・国家資格として知識を証明できる ・特に一級は難易度が高く、評価されやすい ・特定の役職の要件になっている |
施工管理技士 | 特定分野の 施工管理 | 建築 土木 電気 管 電気通信 建設機械 造園 ※それぞれ一級と二級に分かれます | ・国家資格として知識を証明できる ・建築士よりは比較的難易度が低め ・特定の役職の要件になっている ・工事監理できる業務が建築士に比べて多い |
弊社では、建築施工管理技士(一級・二級)の資格を持っている場合、資格手当が付きます。
その他、以下のような資格を所持していると、現場監督としての仕事の幅が広がります。
現場監督の主な仕事内容は、以下の4つです。
どの仕事も、建設、土木などの現場を円滑に安全に進めていくために欠かせない仕事です。
現場監督の仕事は多岐にわたり、大変なこともあります。しかし、現場監督は大きな達成感を得られたり、自分の仕事が形に残るなど、やりがいのある仕事です。
弊社、起産建設では現場監督を募集しています。
未経験でも安心して挑戦できる環境が整っており、実際に未経験から建設業界に飛び込んだ社員も現在活躍中です。
福岡で現場監督の仕事を探している方や現場監督に興味がある方は、ぜひ弊社の求人にご応募ください。
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