コラム

13

女性が施工管理で活躍する時代!
未経験からでも目指せる仕事とは

2025.01.31

建設業といえば、体力勝負の「男性社会」というイメージを持つ方も多いかもしれません。

しかし、近年の労働環境の改善や、男女雇用機会均等法、さらに働き方改革の影響で、建設業界で働く女性の姿が徐々に増えてきています。
特に施工管理の分野では、女性でも活躍できる環境が整いつつあり、実際に第一線で活躍する女性施工管理者が増加傾向にあります。

施工管理という仕事の魅力は多岐にわたります。自分が手掛けた建築物や設備が目に見える形で長く残り、社会に貢献できる喜びは何物にも代えがたいものです。また、依頼主からの感謝の言葉や、竣工の瞬間に味わう達成感は、施工管理者としての成長とやりがいを実感させてくれます。

「自分の力で建築物の完成を支え、多くの人々の生活をより良くしてみたい!」と考えている女性もいらっしゃるのではないでしょうか?建設業や施工管理の仕事に興味がある女性の方、施工管理職に就くかお悩みの女性の方も、ぜひ本記事を参考にして頂ければと思います。

建設業界で活躍する女性が増えている

女性には、妊娠・出産・育児・介護など、さまざまなライフイベントが控えている場合が多く、働くには育休や産休、介護休暇などの福利厚生が重要です。
また、職場の環境面としては、女性用トイレや更衣室の準備も必要になります。

これまで建設業界ではこれらの整備が遅れていたため、女性が働き先として建設業を避けるのは当然のような状況でしたが、建設業界全体が長らく深刻な人手不足に直面してきたため、近年では女性の就業者を増やす取り組みに力を入れています

女性就業者数と比率について、国土交通省のデータを比較して見てみましょう(施工管理を行う専門職としては「技術者」のデータになります)。

年度職種女性比率女性数男女計
2015年度技術者4.5%4,986人110,113人
2024年度技術者10%16,898人169,181人

2024年度(令和6年度):建設産業における女性定着促進に関する実態調査
2015年度(平成27年度):建設業における女性の活躍推進に関する取組実態調査

2015年度と比較すると2024年度の女性技術者の数は約3倍以上増えており、割合も倍以上増加していることが分かります。

近年、雇用機会においても男女平等を推し進める動きが強まっており、まだまだ女性は少数派ではありますが、今後はさらに、建設業界で働く女性が増えていくことが予想されます。

建設業の女性活躍促進の取り組み例

先程も登場した「建設産業における女性定着促進に関する実態調査」によれば「女性活躍・定着促進のために何らかの取組をしている」と回答している企業は約半数の54%に上ります。

取り組みの内容としては下記の通りで、企業の具体的な事例は、働き方改革の推進、環境整備などへの取り組みが中心であることが分かります。

働き方改革の推進626社(73%)
「働きがい」と「働きやすさ」が
両立できる環境の整備
566社(66%)
働きやすい現場の労働環境の整備557社(65%)

以上の傾向から、男性メインの仕事場であったせいで女性が働きにくかったという環境は、徐々に改善されてきているようです。建設業全体や施工管理において女性が増えているのは、建設業界全体で意識が変わり、こういった女性の働き方改革が進められていることに要因があると言えるでしょう。

施工管理の業務内容は?

そもそも施工管理の仕事に就きたいと思われている方にはおさらいになりますが、施工管理の業務にはどういったものがあるのかを見ていきましょう。
施工管理は現場の管理を行う仕事であり、その管理業務は「5大管理」とも呼ばれており、次の5つに分けられます。

最も重要視すべき管理はどれか?については状況や現場によっても異なるため一概には言えません。

例えば、低コストで完成したとしても、事故が多かったり低品質だったら意味がありません。
また、完成を重要視し過ぎた結果、多くの作業員を確保するためにコストがかかり、急ぐため事故が多くなり、作業時間が伸びて騒音で苦情が来るかも知れません。

このように、5大管理は相互に影響し合うため、現場によってうまくバランスを取ることが重要で、5大管理の優先順位付けやバランスを取ることも施工管理の重要な仕事です。

女性が施工管理になるメリット

ここでは、女性の方が施工管理として働いた場合にどのような強みがあるのか説明したいと思います。

①女性の視点で工事を管理でき、細かい危険個所などに気付くことができる

施工管理において、細かい作業は避けられませんが、女性ならではの視点で細かい危険な箇所などに気づくことができるので、安全管理や品質管理などで大きな強みとなるでしょう。
男性の場合はどうしても大雑把になりがちな場合もあり、細かい点に気付けるという部分では女性の方が優れている点でもあります。
また、施主であるクライアントとの打ち合わせの際、女性ならではの視点で図面の確認などができれば、クライアントにとって大きなメリットとなるでしょう。

②産休・育休後も仕事に困らない

他の業界ですと、キャリアアップを考えていらっしゃる女性の方は、周りについていけなくなるのでは?との不安から、産休や育休などを取ることがためらわれがちです。
しかし、施工管理というのは基本的には他の人が設計した建設を管理していく仕事であり、毎回違う現場で働くことになるので、しばらくの間、現場から離れても全く問題ありません。
建築業界では人手が足りていないので、施工管理の経験があれば、復帰した際もすぐに即戦力として働くことができ、経験がある方は重宝されますし、仕事に困ることもありません。

③手に職がつく

建物やインフラを作る仕事はなくならないため、建設業界における施工管理技士は、将来性のある仕事とされています。技術職に就こうと思った場合、工業関係の学校を卒業する必要があったりして、なかなか手に職をつけることは難しいものですが、施工管理であれば学歴に関係なく、力仕事も少ない環境で、自身のスキルで働くことが可能です。
専門的な技術を身につけることができるため、安定した仕事を続けることができ、他の職種にも応用できるスキルを身につけることができるため、幅広い仕事の選択肢を持つことができます。

また、「建築施工管理技士」以外にも「建築士」「CADオペレーター」「建築積算士」「建築設備士」「土木施工管理技士」「建設機械施工管理技士」など様々な資格があり、
資格を取得しスキルアップすれば、女性でも男性と変わりなく、技術を武器として高収入を目指すことができるでしょう。

デメリットはあるの?

女性ならではのデメリットとしては、力仕事や屋外作業が多いため、体力がないときつい仕事である、ということでしょうか。また、会社や現場によっては、未だに女性に配慮した設備・制度が整っていないこともあり得るため、事前に調査することが大事ですが、会社選びに注意すれば問題のない部分です。

施工管理に向いている女性

細かい点に気づくことができる

施工管理は、建設現場での進行状況を管理し、品質や安全性を確保する重要な役割を担うため、図面の確認や現場の状況把握など、細かい点に気づく力が求められます。
女性は、細部に目を配ることが得意とされることが多く、施工管理の仕事においてこの能力が大きな強みとなります。こちらは先程の「女性が施工管理になるメリット」でもお伝えした内容です。

論理的に物事を考えられる

施工管理では、現場で発生するさまざまな問題を解決する必要があります。その際、感情ではなく論理的に判断し、解決策を提示する力が求められます。
計画性を持って段取りを進めたり、リスクを予測して対応策を準備したりする論理的思考は、施工管理で活躍するために欠かせないスキルです。

建築物に興味・関心がある方

施工管理の仕事は、建築物やインフラの完成に直接関わることができます。
建築や土木に興味がある女性にとって、現場で自分の手がけたプロジェクトが形になる喜びを味わえるのは、大きなやりがいです。建物が完成した際の達成感をモチベーションに、長く続けられる仕事となるでしょう。

高いコミュニケーション能力や共感能力が役立つ

一般的に女性は、男性と比べてコミュニケーション能力や共感能力が高いとされています。
施工管理は、施主や作業員、専門工事業者、行政機関など、さまざまな関係者と打ち合わせを行う場面が多い仕事です。女性の持つ柔軟なコミュニケーションスキルや、人への共感力は、こうした場面で円滑な意思疎通を実現し、良好な人間関係を築く助けとなります。

他の女性と違うキャリアを進むことで選択肢が増える

施工管理は、事務作業だけでなく現場管理も経験するため、幅広いスキルを身につけることができます。
現場を見る力が備わることで、他の女性にはない経験や視野を持つことができ、キャリアの選択肢が広がります。このような希少なスキルセットを武器に、自信を持ってさまざまなキャリアパスに挑戦できる点も、施工管理の魅力の一つです。

大きなやりがいにつながる

建設現場での経験は、単なるスキルアップにとどまらず、プロジェクトを完成させるという大きな達成感を得られます。また、社会的インフラや人々の生活に貢献する喜びを感じられるのも、施工管理の魅力です。男性が多いとされる業界で活躍することで、より強い自信とやりがいを得られるでしょう。

これらの特徴を持つ女性は、施工管理というフィールドで大いに活躍できる可能性があります。

施工管理技士の資格を取るには?

施工管理業務は未経験や未資格でも始められる!

施工管理の仕事に興味があれば、資格がなくても未経験からスタートすることが可能です。
多くの企業では、実務経験を通じてスキルを磨きながら、資格取得をサポートする体制を整えています。
そのため「まずは現場で経験を積みたい」と考える方にも適した環境が整っています。

資格取得には一定の実務経験が必要

施工管理技士の資格を取得するためには、試験の受験資格として一定年数の実務経験が求められます。
例えば、1級建築施工管理技士の場合は5年以上の実務経験が必要です。
この経験は、施工管理の基礎を身につけるための重要なステップであり、実際の業務を通じて知識を深められる点が魅力です。

実務と試験勉強の両立には工夫が必要

実務をこなしながら試験勉強を行うのは簡単ではありませんが、効率的な学習方法を選ぶことで負担を軽減できます。たとえば、通信講座は、働きながらでも時間や場所を選ばずに学べるため、多忙な施工管理技士候補者にとって強力なサポートとなります。講座によっては、試験対策に特化したカリキュラムや過去問解説など、合格を目指すための効率的な学習が可能です。

資格取得後は年収が大幅にアップ

施工管理技士の資格を取得することで、専門性が認められ、収入が大幅に向上する可能性があります。
資格手当が支給される企業も多く、弊社では(一級)建築士・建築施工管理技士・土木施工管理技士については毎月20,000円の資格手当があります。
資格を取得することは、経済的な安定と自己成長の両方を実現する大きな一歩です。

キャリアアップとワークライフバランスの両立

施工管理技士として資格を取得すれば、現場での指揮や監督だけでなく、マネジメント業務や設計・企画など、幅広いキャリアパスが開かれます。
また、資格取得後は経験を活かして独立や転職の選択肢も増え、自分に合った働き方を実現することができます。さらに、収入の増加により、家庭やプライベートを充実させる余裕も生まれます。

施工管理技士の資格取得は、キャリアアップを目指す女性にとって非常に有意義な選択です。
実務と学習の両立に取り組み、ぜひ施工管理技士を目指してみてください。

弊社事例:未経験からの挑戦!ゼロから施工管理の世界へ

弊社事例として、未経験から採用となった女性社員の声をご紹介します。

“前職では空港で勤務しており、建設業界については全く知識がない状態でのスタートでした。
それでも新しい分野に挑戦してみたいという思いから、この会社に入社を決意しました。

入社してからは、日々の業務に取り組む中で「分からないことだらけ」の状態から、少しずつ専門用語や業務の流れを理解できるようになり、自分が建物の建設に関わっていることを実感しています。
それが、想像以上に楽しく、やりがいを感じる毎日です。

また、先輩社員の方々が非常に親切で、質問に対して丁寧に答えてくださるので、不安なこともすぐに相談できる環境が整っています。
この恵まれた環境があるからこそ、安心して自分の仕事の成長に集中できていると実感しています。

まだまだ覚えることはたくさんありますが、この環境でなら成長していけるという確信を持ち、日々努力を重ねています。”

まとめ:女性も施工管理で活躍できます!

建設業は男性だけの仕事、というイメージはもはや過去のものとなりつつあります。
近年では、施工管理の分野でも女性の活躍が目立つようになり、働きやすい環境が整備されつつあります施工管理という仕事は、やりがいや成長を感じられる魅力的な職業であり、女性にとってもますます挑戦しやすい分野となっています。

興味をお持ちの方は、ぜひその一歩を踏み出してみてください。
私たち福岡の起産建設株式会社では、女性の採用にも力を入れており、未経験からでも応募可能です。

新しいキャリアを施工管理技師としてスタートさせてみませんか?

新卒採用・キャリア採用
エントリーはこちらから!

お問い合わせ

お問い合わせページ
募集要項を見るエントリーする