コラム

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施工管理の5大管理とは?
QCDSEを押さえて現場を成功に導こう

2024.10.31

施工管理は、建設工事を円滑かつ効率的に進めるために、さまざまな要素を管理する重要な業務です。
その中でも特に重要とされるのが「5大管理(QCDSE)」です。
これは、品質(Quality)原価(Cost)工程(Delivery)安全(Safety)環境(Environment)の5つの要素を指し、建設プロジェクトの成功を左右する要素として欠かせません。
この記事では、それぞれの管理が具体的にどのような業務に関わり、どのような重要性を持つのかを解説します。

施工管理の5大管理(QCDSE)とは?

施工管理の5大管理とは、施工管理が行う主な管理業務で、次の5つに分けられます。

施工管理では上記5つの頭文字を取って「QCDSE」と呼び、重要とされています。
建設現場における「QCDSE」には、ひとつひとつに大切な意味と役割があり、工事の成功を左右する重大な要素ですので、施工管理の仕事をする方はしっかりと理解しておく必要があります。

以下ではそれぞれで行う業務内容について詳しく解説します。

1. 品質管理(Quality)

5大管理の一つである「Quality(品質)」とは、建設物の安全性や品質を規定通りに保てているか、工事を管理することです。
強度・耐震などの基準を満たすために行う管理業務がこれに該当し、現場で施工図や設計図通りに工事が進められているかどうかを確認しなければなりません。
また、発注元や設計監理者、検査機関にも確認してもらえるよう、現場での施工状況を写真に撮ることも、品質管理のための重要な業務です。
地中の基礎躯体・隠蔽部など、完成してしまうと確認できないような見えない部分を撮影しておくことも重要になります。

2. 原価管理(Cost)

5大管理の一つである「Cost(原価管理)」とは、予算内で工事を進めるために、人件費や材料費といった原価やコストを管理することです。
企業として利益を出すためには、コストは品質を確保しつつ、可能な限り改善工夫する必要があります。
下請け業者などの作業員数についても、作業工程を踏まえた人件費を考慮しなければなりません。

また、少しでも無駄を減らすため、材料については余らせないように管理するのも重要です。
工事が進んでくると、実行予算書通りに工事が進んでいるかを常に確認し、赤字になりそうなら予算を見直したり、臨機応変な対応が求められます。

3. 工程管理(Delivery)

5大管理の一つである「Delivery(工程・工期)」とは、建設工事が完成に間に合うよう、作業の工程(スケジュール)を管理することです。

施工管理とは、建設物が工期通りに完成できるよう管理しなければなりませんが、建設物の品質と予算を管理しながら完成に間に合わせることは簡単なことではありません
現場を巡回して現状を把握し、遅れている場合には対策をしっかりと行います。

進捗管理で重要なのが工程表の作成で、的確な工程表を作成することで建設作業の工程が分かりやすくなったり、工期の短縮につなげたりすることが可能です。
工期を短縮しようと工程を詰め過ぎると人件費が増えてコストがかかるので、コスト管理と並行での管理が大切になります。

4. 安全管理(Safety)

5大管理の一つである「Safety(安全)」とは、建設現場で事故を起こさないよう、作業環境の安全面を管理することです。建設現場は常に危険と隣り合わせ。安全管理を怠ると、命にかかわる事故や怪我に繋がるため、事前の安全対策が重要です。具体的に、建設現場での安全管理には以下のようなものがあります。

また、建設工事中の事故は全体の作業が滞ってしまうため、作業員全員への安全対策の周知と徹底した教育が求められます。危険なポイントは現場によって異なるので、現場ごとに安全管理の対策をする必要があります。

5. 環境管理(Environment)

5大管理の一つである「Environment(環境)」は、自然環境・周辺環境・職場環境の3つから成り立っています。

  1. 自然環境 … 木々・空気・水・地盤など建設現場周辺の環境への影響を考慮し工事を行うこと
  2. 周辺環境 … 重機の音や振動、騒音や粉塵、車・重機の排気ガスなど、周辺の住民に迷惑がかからないよう考慮し工事を行うこと
  3. 職場環境 … 現場の作業員が働きやすい環境を整えること(作業員とのコミュニケーションをとり、信頼関係を築くことが重要)

5大管理の相互関係

5大管理の詳細についてこれまで見てきましたが、最も重要視すべきものはあるのでしょうか?
これは現場によっても異なるため一概には言えません。

例えば、低コストで完成したとしても、事故が多かったり低品質だったら意味がありません。
また、完成を重要視し過ぎた結果、多くの作業員を確保するためにコストがかかり、急ぐため事故が多くなり、作業時間が伸びて騒音で苦情が来るかも知れません。

このように、5大管理は相互に影響し合うため、現場によってうまくバランスを取ることが重要で、5大管理の優先順位付けやバランスを取ることも施工管理の重要な仕事です。

まとめ

施工管理の5大管理(QCDSE)は、各要素が相互に影響を与え合うため、すべてをバランスよく管理することが成功への鍵です。品質・原価・工程・安全・環境のいずれかが欠けると、建設プロジェクト全体に悪影響を及ぼす可能性があります。
施工管理は、このバランスを保ちながら現場を管理し、最良の結果を引き出すために日々尽力しています。
5大管理を徹底することで、安全かつ効率的な工事の実現が可能となり、成功へと導かれます。

弊社は建設会社として、現場における施工管理の重要性を深く理解し、豊富な経験と知識を基にプロジェクトの安全・品質を確保しています
施工管理に関してご不明な点やサポートが必要な場合は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
専門スタッフが現場に合った最適なご提案をさせていただきます。

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