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「狭小地にビルって建てられるの?」
「狭小地だと思ったようなビルが建てられなさそう…」
狭小地のビル建設に、不安を感じていませんか?狭い土地でも、アイデア次第で快適で納得のいくビルが建てられます。
今回は、狭小地でのビル建設の注意点や、うまく活用するアイデアをご紹介します。
狭小地とは、一般的に15〜20坪以下の狭い土地のことを指します。狭小地の面積について、正確な定義はありません。
長方形や正方形のような整った形の土地以外にも、三角形や台形のようないびつな形が多いのも特徴です。人口が密集している首都圏や都市部でよく見られます。
狭く、建物のデザインも制限を受けやすいため、首都圏や都市部の同じエリアの土地に比べて安く購入可能です。狭い分、高さを活かした建物が建築されます。
「そんな狭い土地にビルを建設できるのか?」と不安に感じてしまいますが、実際に都心部や利便性の高い地域には、狭小地に建設されたビルが多く存在しています。
狭小地でのビル建設の費用や工期は、次のとおりです。
国土交通省の発表する「建築着工統計調査」によると、ビルの建設費坪単価は以下のとおりです。
建設費坪単価は、地域によって異なります。狭小地のビル建設には、上記の建設費坪単価に加え、約3割ほど高くなる傾向です。
その理由として、建設の複雑さがあります。狭小地の建設は、設計が複雑で隣接する建物への影響を考慮したり、構造上の安全性を確保しなければなりません。
また狭小地建設が多い都市部や利便性の高い地域では、建設規制が厳しく設定されています。合格基準を満たすために必要な許可を取得する費用が、追加でかかる可能性があります。
ビルの建設での工期の目安は、3階建てで4か月、4階建てで半年ほどかかるのが一般的ですが、狭小地の場合はさらに工期が伸びる可能性があります。
資材の確保や安全面での申請などが必要で、どうしても手間や工数がかかってしまいます。
狭小地にビルを建設するのには実は多くのメリットがあります。以下より狭小地に建築するメリットを3つ紹介します。
都心部や利便性の高い人気エリアの土地は、坪単価が高額になる場合が多い反面、場所によってはお得な価格になります。
たとえば、行き止まりの土地や接道が2m以下の土地などは比較的安価になる傾向です。
狭小地も土地が狭いがゆえに、人気の高いエリアでも安く購入できます。
狭小地は人口の多い都心部や、人が集まりやすいエリアに多く、駅近物件や人気の高い立地を狙えます。
利便性の高い場所にビルを建設することで入りたいテナントも多くなり、家賃なども割高で借りてもらえるのがメリットです。
税額を決定する際の基準となる固定資産税評価額は、土地や建物の面積が価格の判定要素に含まれます。
狭小地だと面積が小さい分、固定資産税や都市計画税などの税金を安く抑えられるのが狭小地を選ぶ大きなメリットです。
狭小地へのビル建築は、思わぬ落とし穴もあるため注意が必要です。事前に狭小地に建築するデメリットを理解して対策を検討しておきましょう。
狭小地は、売却する際に買い手が見つかりにくい場合があります。
金融機関によっては、住宅ローンの条件に「土地面積40㎡以上」と定めている場合があります。狭小地は条件を満たせず、住宅ローンが組めないため、現金一括で購入しなければなりません。そのため、なかなか売却が進まない可能性があります。
狭小地を購入する場合は、事前に狭小地の売却ノウハウに強い不動産会社を見つけておくことがおすすめです。
狭小地にビルを建設する場合、建築費が割高になる可能性があります。
たとえば、階数を増やしたり地下室をつくるなど、狭い土地をうまく活用した設計が必要となるため高額になりやすいのです。
目的を明確にして設計するようにしましょう。
建築基準法による「北側斜線制限」と「道路斜線制限」は、狭小地のビル建設ではとくに注意が必要です。
「北側斜線制限」とは北側の建物の採光や風通しを確保するために設けられた制度で、建設する建物の高さなどの制限を設けています。
「道路斜線制限」とは道路の採光や風通しを確保するために設けられた制度で、道路に面して建設する建物の高さなどを制限しています。
ビルのような高さがある建物を建築する場合には、デザインに影響が出てしまうため注意しましょう。
狭小地の建物は、活用次第で空間を上手に利用できます。以下より狭小地をうまく活用するコツを3つご紹介します。
狭小地で重要なのが光の入れ方です。
室内に十分な明るさを取り入れられるよう工夫することで、開放感のある空間になります。
例えば、大きな窓は光をたくさん取り込むことが可能です。外の景色が見えることで壁の圧迫感を感じさせません。
さらに窓を多めにつくれば、空気の循環も良くなり明るさが増します。
また天井の高さもポイントです。空間を広く見せる工夫で、開放感のある広々とした空間を作り出しましょう。
開放感のあるルーフトップなど屋上を活用するのがおすすめです。
人が出入りできる空間をつくったり、荷物置きの倉庫を完備したりと、さまざまな活用方法があります。
ビルトインガレージを採用すると、固定資産税を軽減できる場合があります。
ガレージの面積が床面積の1/5までなら、床面積に含めなくてもいいとされているからです。
ただし換気システムを整え、耐震性を下げない構造を選びましょう。
狭小地で思ったようなビルを建築するのは難しいと思われがちです。しかし、光の取り入れ方を工夫したり、うまく空間を活用することで、狭小地でも満足のいくビルを建築できます。
起産建設は、建築全般にわたる業務をになっております。豊富なノウハウを活かし、土地の資産価値を高め、空間を最大限利用した建設が得意です。
狭小地でのビル建設にお悩みの方は、起産建設にご相談ください。
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