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「現場監督の年収は勝ち組って言うけど本当なの?」
「高卒でも現場監督で高い年収を狙えるのかな…」
現場監督は中卒や高卒でも就職できる職種です。ただし、すぐに高い年収を得ようと思うと、大学で指定学科を修了した方が有利になります。
なぜなら、高卒で指定学科を修了した場合は10年以上の実務経験が必要になりますが、大卒で指定学科を修了した場合なら、3年の実務経験で済むからです。
とはいえ、差はこの「実務経験の年数」だけであり、中卒や高卒でも経験を積めば、しっかり稼げるようになります。これは、現場監督という仕事の大きな魅力の一つです。
本記事では、現場監督の平均年収と収入アップが目指せる方法を紹介します。
現場監督の平均年収は、30代〜40代の方で約290万円〜360万円です。年収は年齢や性別によって異なります。
以下より、厚生労働省の令和4年賃金構造基本統計調査の産業別にみた賃金をもとに、男女合計、年代男女別で平均年収を紹介します。
30代・40代現場監督の平均年収は以下の通りです。
男女合計 | 男性 | 女性 | |
---|---|---|---|
30〜34歳 | 2,936,000円 | 3,055,000円 | 2,414,000円 |
35~39歳 | 3,384,000円 | 3,504,000円 | 2,660,000円 |
40~44歳 | 3,691,000円 | 3,658,000円 | 2,603,000円 |
45〜49歳 | 3,638,000円 | 3,957,000円 | 2,628,000円 |
男女別で年収を比較すると、男性は305〜395万円、女性の平均年収は241〜266万円と、女性の方が平均年収が少ない傾向です。
平均年収から割り出した30代・40代現場監督のおよその月給は、以下の通りです。
男性 | 女性 | |
---|---|---|
30〜34歳 | 254,583円 | 201,166円 |
35~39歳 | 292,000円 | 221,666円 |
40~44歳 | 304,833円 | 216,916円 |
45〜49歳 | 329,750円 | 219,000円 |
およその月給は、男性で25万円〜33万円弱です。女性は、20万円〜22万円で、男性と5〜11万円の差があります。
建設企業の仕事探しサイトビーバーズによると、フリーランスで現場監督として働く際の年収は500万円〜1200万円が目安です。
フリーランスになると、仕事量を自由に調節できるうえに固定給ではないため、雇用の形で働くよりも稼げる可能性があります。
その反面、収益が不安定なため、軌道に乗るまでは収益が下がるリスクを考慮しなければなりません。
「ゆくゆくはフリーランスでやっていきたい」と考えている方は、年収が高くなることだけに目を向けず、まずは、経験と技術をしっかりと身につけるようにしましょう。
現場監督の年収は、さまざまな要因に左右されます。なぜ、年収に差が生じるのか、4つの要因とその理由を解説します。
現場監督の年収に差が出る要因の1つは、性別です。
女性は妊娠や出産のために、長期間のお休みを取得する場合があります。人によっては、年単位で取得する人もおり、男性よりも勤続年数が短くなってしまうのが原因だと予想されます。
就職先の企業やゼネコンの規模によって、年収に差が生じます。企業やゼネコンの規模が大きいと年収も高くなる傾向です。
ゼネコンの中でも、大企業と小企業では大差があり、特に、スーパーゼネコンに就職している方は高い平均年収を期待できます。
現場監督の仕事は地域によって仕事量に差があり、どの地域で就職するかによっても年収に差が生じます。
都会は仕事量が多く、給料を高く設定できる企業が多いため、年収が高い傾向にあります。反対に、仕事量がそれほど多くない地方は給料を高く設定しにくいため、年収が低くなりがちです。
施工管理技士の受験資格として必要な経験年数は、学歴によって異なります。必要な実務経験数が短い方が、若いうちに資格を取得して年収アップができるため、学歴が要因で年収に差が生じてしまいます。
例えば、建設施工管理技士1級を取得するには、以下の実務経験が必要です。
指定学科を修了してなおかつ大学などの専門的な学科を履修した方と、高卒や中卒の方を比べると、必要な実務経験年数が7〜12年違います。
7〜12年多く実務経験を積み重ねているあいだに、大学などの専門的な学科を履修した方は資格を取得して給料をアップさせているため、年収の差が開くのです。
高卒・大卒関係なく年収をアップさせる方法を2つ紹介します。
現場監督に役立つ資格を取得することで、学歴関係なく年収アップが目指せます。
学歴によっては受験資格を得るまでに日を要する場合もありますが、最終的には年収アップにつなげられるため、積極的にチャレンジしましょう。
現場監督に役立つ資格は「施工管理技士」と「建築士」です。2つの資格の特徴を以下より解説します。
施工管理技士は国家資格で1級と2級があり、それぞれで就ける業種が違います。
施工管理技士は、さらに建設業種別に以下の7種類に分けられます。
資格名 | 得られる技術・知識 | 携わる工事現場や業務 |
---|---|---|
土木施工管理技士 | 主にインフラ設備の計画作成、 施行、管理、監理 | トンネル 道路 河川 上下水道など |
建築施工管理技士 | 建築工事の計画作成、施行、管理、監理 | 住宅 マンション ビル 商業施設など |
電気工事施工管理技士 | 電気工事の計画作成、施行、管理、監理 | 変電 送電設備 照明設備など |
配管工事施工管理技士 | 配管工事の計画作成、施行、管理、監理 | 空調設備 ガス配管設備 浄化槽など |
造園施工管理技士 | 造園工事の計画作成、施行、管理、監理 | 学校 公園 道路 遊園地など |
建設機械施工管理技士 | 建設機械を使った工事 | トラクター系や ショベル系などを 使用する現場 |
電気通信工事施工管理技士 | インターネット工事 | モバイル通信の 基地局設置 電波障害の解消 |
各検定で必要な実務経験が異なるため、事前に確認してから資格取得を目指しましょう。
建築士とは、建築士法に基づき国土交通大臣や都道府県知事から、免許の交付を受けた人に授けられる技術者の資格です。
1級建築士と2級建築士では、可能な業務範囲が異なります。
建築士免許の受験資格は、一級建築士で実務経験は2〜4年以上、二級建築士で0〜7年以上の実務経験が必要と定められていました。
しかし、2020年度に改正により、試験前の実務経験は問わないと変更されました。
ただし、実務経験の要件そのものがなくなったわけではありません。受験要件ではなくなったものの、免許登録の要件に実務経験が含まれます。
免許取得には、各階級で指定された実務経験年数を満たす必要があります。
収入アップが狙える好条件の会社に入ると、高い年収が期待できます。具体的には、大手企業やスーパーゼネコン、資格手当がつき給料アップを狙える企業などが好条件の会社として挙げられます。
また、長く働き続けるためには、年収だけでなく働きやすさや安心できる企業かどうかもしっかりチェックしてください。
同じ企業で長く働くことで、管理職やリーダーなどの仕事を任せてもらうようになり、給料アップにつながります。
福利厚生や労働環境、企業の口コミなどを確認し、自分にあった企業を見つけましょう。
現場監督は高年収が狙える業種である分、大変なのではないかと不安に感じてしまいます。
以降では、現場監督ならではのやりがいや大変なことを紹介します。
現場監督ならではのやりがいは以下の通りです。
現場監督は、現場全体のマネジメントが役割であるため、やらなければならないことは山ほどあります。だからこそ、やり遂げた際には大きな達成感が味わえます。
最初は円滑に回せなくても、経験を重ねることでできることが増え、自分の成長を実感できるのもやりがいの1つです。
ほかにも、設備や建築物などが形となって残ったり、依頼主から笑顔でお礼を言われたりと、嬉しいことややりがいを感じられる場面がたくさんあります。
現場仕事だからこその仕事環境の大変さはありますが、それに加えて現場監督は以下のような大変さがあります。
現場監督は長時間勤務や休日出勤が多いため、からだの疲労が溜まりやすいお仕事です。本来なら36協定により長時間労働を防げますが、現場監督には適用されません。
作業の工程表や計画書の作成、日報などの事務作業も、現場監督の業務範囲です。日中の業務で疲労が溜まった状態での事務作業となるため、精神的にも肉体的にも大変だと感じてしまうことがあります。
現場監督は、入社する企業や保有している資格、勤務時間などによって高年収を目指せるお仕事です。
リーダーとしての責任や長時間勤務などで大変だと感じることもありますが、「現場監督を目指してよかった」とやりがいや喜びを感じられる場面も多くあります。
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